(2) 地方裁判所と簡易裁判所
地方裁判所と簡易裁判所は,ともに財産に関する問題を扱うのですが,両者の分担は,問題となる財産の価格(これを訴額とか訴訟物の価額といいます)によって異なります。
簡易裁判所は,訴額が140万円未満(1,399,999円まで)の事件を扱います。
地方裁判所は,訴額が140万円以上の事件を扱います。
ただし,訴額が140万円未満でも,法的に大きな問題があるとか複雑な事件の場合には,地方裁判所で扱うことがあります。例えば,不動産の事件などは,不動産の固定資産評価額にかかわらず地方裁判所で審理することが可能です。
なお,訴額と印紙代の一覧表は下に掲載しています。
(3) 訴訟以外の手続について
調停は,原則として簡易裁判所に申し立てます。
倒産事件は地方裁判所に申し立てます。
民事執行,民事保全は,簡易裁判所,地方裁判所両方可能です。
(4) 高等裁判所,最高裁判所について
裁判所には,高等裁判所,最高裁判所という裁判所もあります。
高等裁判所(高裁と略します)は,全国に8個(8高裁),最高裁判所(最高裁)は1個(東京)あります。高裁は,北から札幌高裁,仙台高裁,東京高裁,名古屋高裁,大阪高裁,高松高裁,広島高裁,福岡高裁です。なお高等裁判所にも支部があります(仙台高裁秋田支部,名古屋高裁金沢支部,広島高裁岡山支部,松江支部,福岡高裁宮崎支部・那覇支部)。
高裁は,主に,控訴事件(地方裁判所の判断にたいする不服申し立て)を扱います。
最高裁は,主に,上告事件(主に高裁の判断にたいする不服申し立て)を扱います。
最高裁は,一番高位にある裁判所で,最高裁の判断が最終的なものとなります。
原則として,いきなり高裁,最高裁から始まる事件というのはありません(選挙違反事件など特殊な事件のみが高裁から始まります)。ですから,皆さんがいきなり高裁で裁判を始めるということはありません。
2 原告,被告 当事者の呼び方
民事手続では,当事者をいろいろな名称で呼びますので,ご紹介します。
(1)訴訟の場合
訴訟では,裁判を提起した方を,『原告(げんこく)』と呼び,訴えられた側(相手方)を『被告(ひこく)』と呼びます。これは,どんな事件でもそう呼びます。
また,原告,被告の代理人となる弁護士を『原告代理人』『被告代理人』とか単に『代理人』と呼びます。
刑事事件では,訴える側は,必ず検察官なので,とくに原告とは呼ばず『検察官』と呼びます。そして,刑事事件の相手方は,必ず『被告人(ひこくにん)』と呼ばれ,被告人を擁護する代理人を『弁護人』と呼びます。マスコミ報道などでは,被告側,弁護側,などといわれたりしますが,それは,一般用語で,『被告人』と『弁護人』あわせて『~側』と呼んでいるですね(検察側などというが,検察官がわは常に検察官のみ)。また,被告人のことを『○○被告』(例えば「緒方被告」)なんて呼ぶのですが,これは,法規上は正確ではないのです。さて,刑事事件で訴追される人を『被告人』と呼び,マスコミでは「○○被告」なんて呼んだりするため,民事事件で,『被告』という名称をつけられること自体になにかよくない響きがありますが,ときに裁判官などの法律家は,正確を期すために被告という言葉を民事時で使用しますが,御容赦いただければと思います(私は通常は使いませんが,和解の内容を確認するなど正確を期す必要があるときや法廷で正確に発言をする必要がある場合には使用しますが,御容赦ください)。
(2)調停の場合
調停では,調停を申し立てた側を,『申立人』,相手方を『相手方』とか『被申立人』とか呼びます。
弁護士は,『申立代理人』とか『相手方代理人』と呼ばれます。
調停の場合,調停室で話し合いをしますが,両当事者いっぺんに免を付き合わせて話し合いをすることは少なく,一方と調停委員が話し合いをしますので,他方は,待合室で待っていることが多いのです。その際,『申立人待合室』とか『相手方待合室』と待合室に書かれていますので,間違わないでください。
もっとも,弁護士が同行している場合には弁護士がご案内しますので,間違うことはないのですが。
(3)民事執行の場合
民事執行では,申立てをした側(これは通常権利者で,訴訟の場合原告)を『債権者』,執行される側を『債務者』と呼びます。弁護士は,『債権者代理人』とか『債務者代理人』呼ばれます。
民事執行で,依頼者の皆さんが裁判所に出頭するということはほとんどのないので,裁判関係の書類を読む際に留意していただければ良いかと思います。
(4) 民事保全の場合
民事保全事件では,申立てをした側を『債権者』と呼び,その相手方を『債務者』と呼びます。弁護士は,『債権者代理人』とか『債務者代理人』呼ばれます。
これは,真実,債権を持っているのか,債務を負担しているのかとは関係ありません。
ですから,民事保全関係の書類で,債務者と書かれているからといって,本当に債務者と裁判所に判断されたわけではありません。本当に債務を負担しているのかどうかは,訴訟で決着をつけます。
(5) 倒産事件の場合
倒産事件は,破産手続,民事再生手続,会社更生など更に細かい手続に別れますが,各手続ごとに呼び方が異なります。当事務所に関係する破産と民事再生でみてみます。
破産は,破産手続によって,総財産を分配される債務者を『破産者』とか『破産債務者』と呼びます。財産の分配を受ける側を『破産債権者』と呼びます。ただし,申立てをしてから破産手続が正式に開始されるまで(破産開始決定といいます),時間差があり,正確には破産開始決定後このように呼びます。破産手続は,債務者自身でも,債権者でも申し立てられますので,破産債権者が『破産申立人』となることもあります。ただし,破産のほとんどは,破産債務者自身が破産を申し立てる『自己破産手続』ですので,破産申立人は破産債務者となることがほとんどです。
民事再生の場合,再生してもらう側を『再生債務者』,この再生債務者に対して債権を持っていて,債権が減額されてしまう側を『再生債権者』といいます。
| 1 民事訴訟事件 | いわゆる民事裁判といえば,訴訟です。あのテレビなんかでみる法廷で行う手続です。裁判官は,法廷では漆黒の法服を着ています。 『訴訟』は,『調停』とともに,紛争解決の基準(解決案)を決定するための手続です。 訴訟は,解決案を決めるための手続としてもっとも厳格で(従って,面倒でもある),それ故に,その厳格な手続を経て出された判断は,もっとも強力な強制力を有することになります。 訴訟における解決基準・解決案は,『判決』という形で裁判所が提示するのが原則です。 例えば100万円の貸し金返還を求めて訴訟をした場合,「被告は,原告に対し,100万円を支払え」という内容の判決が出された場合,裁判所が100万円をしはらってこの事件を解決するようにとの解決案をだしたということになります。 この解決案の内容を,原告の側から見れば,勝訴判決となり,被告からみれば敗訴判決ということになります。 ※ 訴訟手続すべてを法廷で行うわけではありません。 ※ 訴訟中でも,両当事者が話し合いで,自主的に紛争を解決させることは可能です。これを和解とよびます。和解と判決のメリットデメリットは別にご紹介します。 |
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| 2 民事調停事件 | 民事調停手続は,訴訟手続と同様に,紛争解決の基準(解決案)を決めるための手続である点で同じですが,手続の進め方が,訴訟と異なり厳格ではありません。調停は,裁判官が白黒つけるのではなく,,職業裁判官ではない調停委員と裁判官から構成される調停委員会が,紛争両者に働きかけて,仲だちをして,両当事者が話し合いで紛争解決案を決めて,紛争を解決させます。 訴訟ともっとも異なるのは,話し合いで解決案が決まるという点で,調停は,両当事者が納得しなければ成立しません。調停でも解決しない場合には,訴訟で,裁判官に紛争解決案を決めてもらうことになるのが通常です。 |
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| 3 民事執行事件 | 民事執行事件は,訴訟や調停などによって示された紛争解決基準(紛争解決案)を実現させる手続です。 訴訟の場合,判決という形で,紛争解決案が示されますが,裁判所が,判決を出したからといって,あなたの権利がただちに実現する訳ではありません。判決は,紙切れに過ぎず,その内容が実現してこそ意味があります。 民事執行事件は,その判決を実現させる強制執行手続きです。 もちろん,相手方が,判決内容を,自らの意思で任意に実施してくれれば,民事執行手続きをとる必要はありませんが,相手が任意で実施してくれない場合には,民事執行手続きをとることになるわけです。 強制執行とか,強制競売とか,不動産競売,動産執行とか聞いたことがあるかもしれませんが,これらはすべて民事執行手続きの一部ですl |
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| 4 民事保全事件 | 民事保全事件は,訴訟や調停などで紛争解決案を決めていたのでは,結果としてあなたの権利が実現されず,判決などをとっても意味がないという緊急の事情がある場合に,暫定的にあなたの権利を保全して実現させる手続です。 例えば,1000万円の貸し金返還請求訴訟を提起しようと考えているが,相手が,裁判を予測して,財産隠しを使用とする場合が想定されます。この場合に,悠長に判決をとっていたのでは,判決時には無一文となっていて,強制執行をしても意味がないわけです。そこで,相手が財産隠しをできないように,不動産を差し押さえたりするのが,この民事保全です。 仮差押え,仮処分という用語を聞いたことがあるかもしれませんが,これは,民事保全手続の一部です。 |
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| 5 倒産・破産事件 | 倒産事件には,一般人個人や企業が経済的に破綻して,弁済期(支払期限)の来ている支払い(給料,買掛金など)の債務の支払いが困難となった場合に,①裁判所が介入して債務を減額しつつ再建をはかる再建型手続と,②もほや回復の見込みなしとて現有の総財産を,債権者に分配して,精算する清算型手続があります。 具体的な手続はさらに細かく別れ,再建型の手続としては,民事再生手続き,会社更生手続があります。清算型の手続としては,破産手続,特別精算手続があります。会社更生,特別精算手続は,株式会社等しか利用できませんので,当事務所の依頼者の皆さんが関係するのは,民事再生手続きと破産手続です。 債務者自身が破産を申し立てることを自己破産と呼びます。破産手続のほとんどはこれで,自己破産という言葉は報道でも良く聞きますね。 負債(債務)が,もはや返済不可能なほどに上った場合には,債権者にとっても,回収見込みがない以上,財産を分配して生産した方がよいですし,他方で,再建型賀の場合,負債を減額させますが,それはもともと不良債権ですから,減額されても仕方ないといえ,減額することによって,会社自体が存続するのであれば,それは,債権者にとっても社会にとっても有益なことです。 このような倒産事件は,利害の対立する人が多く関与することになるので,公正さ,公平さが強く求められます。そこで,中立公正な裁判所が,倒産事件に介入することとなっているのです。 このような理由から,倒産事件が,裁判所の民事事件の重要な一分野となっているのです。 |
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| 訴額と裁判所に納付する印紙代一覧 | ||
| 訴額 (訴訟物の価額) |
訴えの提起 (訴訟) |
民事調停申立 |
| まで | 訴訟印紙代 | 申立印紙代 |
| 10万円 | 1,000 | 500 |
| 20万円 | 2,000 | 1,000 |
| 30万円 | 3,000 | 1,500 |
| 40万円 | 4,000 | 2,000 |
| 50万円 | 5,000 | 2,500 |
| 60万円 | 6,000 | 3,000 |
| 70万円 | 7,000 | 3,500 |
| 80万円 | 8,000 | 4,000 |
| 90万円 | 9,000 | 4,500 |
| 100万円 | 10,000 | 5,000 |
| 120万円 | 11,000 | 5,500 |
| 140万円 | ,12,000 | 6,000 |
| 160万円 | 13,000 | 6,500 |
| 180万円 | 14,000 | 7,000 |
| 200万円 | 15,000 | 7,500 |
| 220万円 | 16,000 | 8,000 |
| 240万円 | 17,000 | 8,500 |
| 260万円 | 18,000 | 9,000 |
| 280万円 | 19,000 | 9,500 |
| 300万円 | 20,000 | 10,000 |
| 320万円 | 21,000 | 10,500 |
| 340万円 | 22,000 | 11,000 |
| 360万円 | 23,000 | 11,500 |
| 380万円 | 24,000 | 12,000 |
| 400万円 | 25,000 | 12,500 |
| 420万円 | 26,000 | 13,000 |
| 440万円 | 27,000 | 13,500 |
| 460万円 | 28,000 | 14,000 |
| 480万円 | 29,000 | 14,500 |
| 500万円 | 30,000 | 15,000 |
| 550万円 | 32,000 | 16,000 |
| 600万円 | 34,000 | 17,000 |
| 650万円 | 36,000 | 18,000 |
| 700万円 | 38,000 | 19,000 |
| 750万円 | 40,000 | 20,000 |
| 800万円 | 42,000 | 21,000 |
| 850万円 | 44,000 | 22,000 |
| 900万円 | 46,000 | 23,000 |
| 950万円 | 48,000 | 24,000 |
| 1000万円 | 50,000 | 25,000 |
| 1100万円 | 53,000 | 26,200 |
| 1200万円 | 56,000 | 27,400 |
| 1300万円 | 59,000 | 28,600 |
| 1400万円 | 62,000 | 29,800 |
| 1500万円 | 65,000 | 31,000 |
| 1600万円 | 68,000 | 32,200 |
| 1700万円 | 71,000 | 33,400 |
| 1800万円 | 74,000 | 34,600 |
| 1900万円 | 77,000 | 35,800 |
| 2000万円 | 80,000 | 37,000 |
| 2100万円 | 83,000 | 38,200 |
| 2200万円 | 86,000 | 39,400 |
| 2300万円 | 89,000 | 40,600 |
| 2400万円 | 92,000 | 41,800 |
| 2500万円 | 95,000 | 43,000 |
| 2600万円 | 98,000 | 44,200 |
| 2700万円 | 101,000 | 45,400 |
| 2800万円 | 104,000 | 46,600 |
| 2900万円 | 107,000 | 47,800 |
| 3000万円 | 110,000 | 49,000 |
| 3100万円 | 113,000 | 50,200 |
| 3200万円 | 116,000 | 51,400 |
| 3300万円 | 119,000 | 52,600 |
| 3400万円 | 122,000 | 53,800 |
| 3500万円 | 125,000 | 55,000 |
| 3600万円 | 128,000 | 56,200 |
| 3700万円 | 131,000 | 57,400 |
| 3800万円 | 134,000 | 58,600 |
| 3900万円 | 137,000 | 59,800 |
| 4000万円 | 140,000 | 61,000 |
| 4100万円 | 143,000 | 62,200 |
| 4200万円 | 146,000 | 63,400 |
| 4300万円 | 149,000 | 64,600 |
| 4400万円 | 152,000 | 65,800 |
| 4500万円 | 155,000 | 67,000 |
| 4600万円 | 158,000 | 68,200 |
| 4700万円 | 161,000 | 69,400 |
| 4800万円 | 164,000 | 70,600 |
| 4900万円 | 167,000 | 71,800 |
| 5000万円 | 170,000 | 73,000 |
| 5100万円 | 173,000 | 74,200 |
| 5200万円 | 176,000 | 75,400 |
| 5300万円 | 179,000 | 76,600 |
| 5400万円 | 182,000 | 77,800 |
| 5500万円 | 185,000 | 79,000 |
| 5600万円 | 188,000 | 81,400 |
| 5700万円 | 191,000 | 82,600 |
| 5800万円 | 194,000 | 83,800 |
| 5900万円 | 197,000 | 83,800 |
| 6000万円 | 200,000 | 86,200 |
| 6100万円 | 203,000 | 86,200 |
| 6200万円 | 206,000 | 87,400 |
| 6300万円 | 209,000 | 88,600 |
| 6400万円 | 212,000 | 89,800 |
| 6500万円 | 215,000 | 91,000 |
| 6600万円 | 218,000 | 92,200 |
| 6700万円 | 221,000 | 93,400 |
| 6800万円 | 224,000 | 94,600 |
| 6900万円 | 227,000 | 95,800 |
| 7000万円 | 230,000 | 97,000 |
| 7100万円 | 233,000 | 98,200 |
| 7200万円 | 236,000 | 99,400 |
| 7300万円 | 239,000 | 100,600 |
| 7400万円 | 242,000 | 101,800 |
| 7500万円 | 245,000 | 103,000 |
| 7600万円 | 248,000 | 104,200 |
| 7700万円 | 251,000 | 105,400 |
| 7800万円 | 254,000 | 106,600 |
| 7900万円 | 257,000 | 178,000 |
| 8000万円 | 260,00 | 109,000 |
| 8100万円 | 263,000 | 110,200 |
| 8200万円 | 266,000 | 111,400 |
| 8300万円 | 269,000 | 112,600 |
| 8400万円 | 272,000 | 113,800 |
| 8500万円 | 275,000 | 115,000 |
| 8600万円 | 278,000 | 116,200 |
| 8700万円 | 281,000 | 117,400 |
| 8800万円 | 284,000 | 118,600 |
| 8900万円 | 287,000 | 119,800 |
| 9000万円 | 290,000 | 121,000 |
| 9100万円 | 293,000 | 122,00 |
| 9200万円 | 296,000 | 123,400 |
| 9300万円 | 299,000 | 124,600 |
| 9400万円 | 302,000 | 125,800 |
| 9500万円 | 305,000 | 127,000 |
| 9600万円 | 308,000 | 128,200 |
| 9700万円 | 311,000 | 129,400 |
| 9800万円 | 314,000 | 130,600 |
| 9900万円 | 317,000 | 131,800 |
| 1億円 | 320,000 | 133,000 |
| この表は松下孝広が制作しております | ||
| 裁判のことをあなた自身でもっと調べたいならこの本をお勧めいたします。 |
| 1 民事事件 | 例えば,金銭の貸し借りをしている当事者の一方である貸主が,借主に対して,貸した金銭の返還をと求める貸し金返還請求や,交通事故に基づく損害賠償請求訴訟,一般私人の間で生じる紛争を解決するための諸手続です。その他,個人や企業の倒産事件などもあります。 |
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| 2 家事事件 | 離婚,養子縁組など身分関係に関わる紛争や,相続などの家庭内における紛争を解決するための諸手続です。 |
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| 3 行政事件 | 例えば,税務署が,国民に対して過少申告加算税を課す処分などや,営業許可処分をしない場合など,国や地方自治体の処分その他の公権力の行使の取消しを求める場合や,国などの公権力の行使に伴って生じた損害の賠償をもとめる国家賠償訴訟など,国及び地方自治体を相手方として公権力の行使にかんする紛争を解決するための諸手続です。 |
|
| 4 刑事事件 | 窃盗,詐欺,殺人,傷害,道交法違反,など,刑罰法規に反する行為を行為をした場合に,これらの行為について検察官が刑罰権の発動を求めて起訴した事件について,刑罰を科すか科さないかを審理決定する諸手続です。 |
|
| 5 少年事件 | 20未満の少年が刑罰法規に反する行為をした場合に,その行為をした少年の更生保護のために,少年にたいする処分を審理決定するための諸手続です。 |
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民事事件に関する裁判所の分担を大まかに説明します。
(1) 地方裁判所・簡易裁判所と家庭裁判所
財産の問題に関する事件は,地方裁判所と簡易裁判所が扱います。例えば,交通事故損害賠償請求事件,貸し金返還請求事件,過払い金返還請求事件,不動産明渡し事件,倒産事件等です。
家庭内の問題に関する事件は,家庭裁判所が扱います。また,財産関するものでも,遺言,遺産分割など相続関係は親族関係など家庭内の問題に入りますので,家庭裁判所が扱います。

このページでは、主に民事裁判についての裁判知識を記載しています。
民事裁判の具体的な流れはこちらへどうぞ。→クリック
1 民事事件の種類と内容
上記の『民事事件』は,さらにいくつかの種類があります。主なもとして,次の5事件があります。
民事事件ですので,例えば貸金返還請求権が問題の場合,貸し金返還請求であることには間違いありませんが,貸金があること,つまり権利があることを確定してもうらう段階,その確定した権利を実行する段階など,手続の段階がいろいろあるのです。
また,裁判所が扱う民事事件として重要な倒産手続きがあります。その他に,支払督促という制度もありますが,支払督促については別項で述べます。

過払い金の謎! あなたの知らないうちに発生している。
訴額が・・・


地方裁判所,簡易裁判所,家庭裁判所の事務分担は,先の述べましたが,では,どこにある地方裁判所,簡易裁判所,家庭裁判所で手続を進めるのでしょうか。地方裁判所・家庭裁判所は,各都道府県に1つ(ただし北海道のみ4カ所)あります(さらに支部があります)。簡易裁判所は,全国に約350カ所あります。このうち,どの裁判所を利用することになるのか。
(1) 原則 相手方の住所地の裁判所
原則は,訴える相手(被告)の住所地の裁判所です(※例外いっぱいあり,後述))。
※民事訴訟法4条に規定があり,離婚事件は人事訴訟法4条に規定があります。
つまり,訴える側の住所地の裁判所ではないのです。
例えば,訴訟を提起しする人(原告)が札幌に住んでいても,相手(被告)が東京に住んでいれば,東京地方裁判所に訴えなければならないのです。
どの裁判所で裁判をするのかということは,費用面から極めて重要なことで,場合よっては,裁判をする裁判所があまりに遠くであるため,裁判継続をあきらめるというような場合があります。また,例えば過払い訴訟をする裁判所が遠隔地であるとか訴訟の数が多すぎて社員が対応できなくて,裁判に出てこない貸金業者があります(そうすると,原告が勝ちます)。
しかし,相手方の住所地で裁判を行うという原則には多くの例外があります。
そこで,弁護士は,どこで裁判を起こすかについて,依頼者の利益になるように法律を駆使して,どこで裁判をするのかを検討します。

(2) 例外
しかし,訴える側の住所地で裁判を行える場合があります。
例えば,過払い訴訟は,訴える側の住所地の裁判所で裁判できます。また,不法行為に基づく損害賠償請求なども原告の住所地で裁判が可能です。
他の例外としては,不動産に関する裁判は,その不動産の所地の裁判所を利用できるなどの規定があります。
※民事訴訟法5条から7条に例外規定が書かれています。離婚訴訟は,人事訴訟法5条,6条に規定があります。
弁護士は,依頼者の利益になるように,裁判を起こす場所もしっかり検討いたしますので,受任時または訴訟提起時などにご説明いたします。
北海道内の管轄裁判所(裁判所HP)から
道外の管轄裁判所

(1)訴額(訴訟物の価額)は,皆さんにどう関係するのか。
訴額は,裁判所に支払う印紙代の基準となる数字です。訴額の多寡によって,裁判所に納める印紙代の価格の高低が決まります(訴訟と調停の印紙代一覧を下記に掲載しております)。
また,上記でご説明したように,簡易裁判所は,訴額が140万円未満(1,399,999円まで)の事件を扱い,地方裁判所は,訴額が140万円以上の事件を扱いますので,利用する裁判所を区別する基準ともなる数字です。
例1,訴額が100万円の訴訟事件を提起する場合
簡易裁判所が扱う事件となります。
訴状に貼る印紙代は,1万円となります。→一覧参照
例2 訴額が300万円の訴訟事件を提起する場合
地方裁判所が扱う事件となります。
訴状に貼る印紙代は,2万円となります。→一覧参照
(2) 訴額はどのように決まるのか。
訴額は,訴訟で解決を求める権利関係を金銭に換算して決定します。
ですから,金銭を求める場合には,その額がそのまま訴額となります。例えば,1000万円の過払い金返還請求訴訟の場合,訴額は1000万円となります。なお,利息や支払いが遅れることにより発生する遅延損害金は訴額には含まれません。
これに対して,金銭に換算しにくい場合も多くあります。例えば,離婚を求める場合,不動産の明渡しを求める場合等です。
まず,どのように考えても,金銭換算できないと考えられる場合があります。これは訴額算定不能または非財産権上の訴えとして,一律訴額は160万円とみなされます(→一覧参照)。従って,印紙代は訴訟の場合1万3千円です。離婚訴訟などは,訴額算定不能・非財産権上の訴えとしてこれに該当します。
次に,不動産の明渡しは,金銭換算が可能と考えられています。不動産は,価格決定できますので,その価格を元に訴額を決めます。具体的には固定資産評価証明書の固定資産の価値を基準にします。そして,不動産所有権確認訴訟は,その固定資産の額がそのまま訴額となりますが,明渡しの場合はその2分の1が訴額となります。ですから,固定資産評価額が1000万円の土地について,所有権確認訴訟を提起した場合,訴額1000万円となり,印紙代は5万円となります。その土地の明渡しを求める場合には,訴額は500万円となり,印紙代は3万円となります。
訴額の計算は複雑な場合がありますので,事件の受任時または訴訟提起時に弁護士が依頼者の皆様に個別にご説明いたします。
札幌地方裁判所ホームページ 札幌家庭裁判所のホームページにも説明がありますのでご参照下さい。
※ なお,印紙代の他に,裁判所に郵券(郵便切手)を納付します(訴訟の場合,相手方1人につき6400円程度)また,訴訟によっては,証人喚問費用(日当1万円程度),検証費用,鑑定費用などがかかる場合があります。札幌地方裁判所ホームページ(PDF) 札幌家庭裁判所ホームページ(PDF)にも説明がありますので、どうぞ。
裁判所は,基本的に,社会の事件・紛争の解決(裁定)をするための国家機関です。
裁判所は,大きく分けて次の5種類の事件を取り扱っています。


